【シングルマザーのビフォーアフター物語】第1回:ネイリストとして起業したAさん。子どもとの時間を大切にしながら海外展開も視野に!
シンママライフ編集部です。
「シングルマザーのビフォーアフター物語」と題したこの企画では、毎回1人の女性にスポットライトを当て、シングルマザーという生き方を選んだ経緯や、その後の子育て、お金や仕事の話など、シングルマザーのリアルに迫ります。
第1回はネイリストとして独立・起業されたAさんにお話を伺いました。
「働きたい」自分の想いを信じて
インタビュアー(以下、イ):シングルマザーになった経緯を教えて下さい。
Aさん:6年前、子どもが4歳と2歳の時にシングルマザーになりました。結婚してから専業主婦をしていたのですが、「働こうかな」と思った時に夫が「働いて欲しくない」と言ったんです。それでうまくいかなくなってきて。でも私は働きに出ました。
それから夫が私のストーカーみたいになってしまって、仕事のことも詮索されるようになりました。GPSをチェックされて、「今日どこどこで何してたの?」と言われるんですよ。何もやましい事はないのに疑われている、ということに疲れてしまって。
ついには部屋から盗聴器が出てきたんです。このままだと彼のことも苦しめてしまう、もう一緒にいられないと思いました。向こうのご両親を呼んで話し合い、離婚することになりました。
イ:離婚したことについてどう思っていますか?
Aさん:私は結婚生活に耐えられませんでした。自分には合わなかったと思っています(笑)。
1人で子どもを育てるために選んだ独立の道
イ:現在までどのようなお仕事をされてきましたか?
Aさん:私はもともとネイリストをしていたのですが、結婚を機に辞めたんです。また働こうと考えた時もネイリストをまず考えたのですが、やっぱり土日働けないとネイルサロンでの勤務は難しくて。それで、子持ちででもできるテレアポの仕事を始めました。でも私には合わなかったんです。そのタイミングで離婚をしました。
シングルマザーになってから、知り合いのネイリストが連絡をくれて、そこで働き始めました。アルバイトのような雇用形態だったのですが、お給料が良くなくて。
このままでは2人の子どもを育てるのは無理だと思ったので、4年前に自分で場所を借りて、独立しました。保育料もかかりませんでしたし、今もし失敗しても食べていけると思ったんです。
イ:経営が軌道に乗るまではどのような経緯がありましたか?
Aさん:私は経営の勉強をしていなかったので、お店を回すことで必死でしたね。毎月30万円の広告を契約してしまったこともありました。働ける時間が9時から17時なので、週6日働いても収入は限られていました。最初の1年間は本当に大変でしたね。家と保育園とサロンの行き来でした。頑張っても売上が材料費、広告費、家賃で消えていくんです。実家も遠かったので頼れる人もおらず、体もボロボロでした。酔うので電車にも乗れなくなってしまい、自転車で通っていました。もう、プライドだけでやっていましたね。
イ:現在の経営状況はいかがですか?
Aさん:今はスタッフだけでお店を回していけるようになったので、私はサロンに出なくても良くなっています。今後は海外展開も視野に入れて、違う事業を始めることも考えているんですよ。
イ:今の仕事面におけるモチベーションは?
Aさん:私自身海外へ行きたいと思っているのですが、子ども達を海外の環境に触れさせたいという思いがモチベーションになっていますね。
経営が軌道に乗ったからこそ子どもとの時間を大切に
イ:仕事と育児の両立にはどのような悩みがありましたか?
Aさん:どちらかだけを頑張ってしまうと、上手くいかなくなりますよね。私は今は、子どもを優先したいと思っています。サロンの現場から抜けたのも、子どものことを考えたためです。独立した当初は本当に一緒に過ごす時間を取れなかったんですよ。朝8時に子どもを預けて、9時から17時はサロンに出て、18時に迎えに行って、ご飯を作って…。離婚も東京でやっていくことも自分で決めたことなので、親には借金はしないと決めていました。
イ:再婚は考えていますか?
Aさん:既に1回結婚をしているので、次また結婚するなら今度は離婚しない相手としたいと思っています。
イ:お子さんのしつけで意識してきたことはありますか?
Aさん:「お兄ちゃんだから」とか、「〜だから」という言い方はしないように心がけていますね。
イ:お子さんはどのような習い事をしていますか?
Aさん:公文とサッカー、英語です。あとは、来年から公立小学校の必修科目になるプログラミングを習わせることも考えています。
イ:ありがとうございました!
自分の想いを信じ、困難を乗り越えながらひたむきに前へと進み続けるAさん。お子さんのために選んだ起業の道も、今後は海外へとその夢は果てしなく拡がります。Aさんのこの物語は、同じシングルマザーの皆さんの背中を優しく押してくれるのではないでしょうか。
次回は軽貨物ドライバーとしてご活躍中のBさんにお話を伺います。お楽しみに!