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シンママのキャリア形成~キャリアコンサルタントの中川さんにお話を伺いました

シンママライフ編集部です。

今回はキャリアコンサルタントとして様々な活動を展開しているキャリコンサロン所属の中川倫子さんにお話を伺いました。彼女自身も2児の母。9年間の専業主婦時代を経ての今のキャリアがあるようで、その過程においては迷いも葛藤もたくさんありました。家事、育児、そして仕事。中川さんの両立の仕方や考え方は同じ女性としてヒントがいっぱいです。

ヒアリングからカウンセリングへ

―今日はよろしくお願いします。まず、今のお仕事を始めることになった経緯を教えてください

私はもともと人材派遣会社に勤めていました。今から十数年前ですが、その頃はまさに派遣社員の全盛期で、毎日たくさんの方にお会いし、スキルや希望をヒアリングしていました。みなさんのお話を聞いていると、意外と自分に自信がない方が多いことに気付きました。少しでも条件の良い仕事をしたい、仕事の幅を広げたいという希望はお持ちなのですが、自分の強みを見つけられていないのです。このようなことから、自分がやるべきことはヒアリングではなくカウンセリングなのではないかと思うようになりました。その人の魅力について一緒に考え、共に強みを発見していくようなことが必要なのではないかと。しかし、ちょうど自分自身の生活にも出産という変化がありました。自分のスキルアップについて考えていた時期でもあったのですが、子供が生まれてからは思い切って仕事を休業して専業主婦になりました。

9年間の専業主婦経験は宝。主婦としてのキャリアを積む

―専業主婦としての9年間はどのようなものでしたか?

本当にかけがえのない経験で、間違いなく今の自分の肥やしになったと思います。母親ってあえて意識していないだけで実はすごい能力があるということにも気付かされました。例えばマルチタスク能力。これはママさんあるあるなのですが、上の子供の話を聞きながら夕飯を作り、下の子供の世話をする、みたいな。日常的に複数のことを無意識のうちにやっているのですよね。また、学校行事や地域行事、家庭の用事などもそつなくこなすなど情報処理や事務能力も高いのです。それから何と言ってもコミュニケーション能力。私は子供の小学校のPTA会長も経験させていただいたのですが、ママ友付き合いの良し悪しは子供の人間関係に直結することもあるので、皆さん本当に上手くやっているなぁ、と。それも決してうわべだけというのではなく、適度な距離を保ちつつも礼儀や思いやりもあって良好な関係を築いていると思います。これはコミュニケーション能力の賜物ですよね。それくらい素晴らしいのになぜか自己評価が低いのも事実です。自分の伝えられる範囲で「ママってすごいよ」と周りにはよく話しておりました。このように主婦として経験できることは積極的に引き受けてきた9年間でした。おばあちゃんになっても付き合っていきたいと思えるママ友との多くの出会いがあったのもこの時期です。専業主婦時代を認めてくれた夫にも感謝していますし、多くの時間を子供と過ごせた9年間はかけがえのない宝物だと思っています。

自分自身がカウンセリングを受け、これまでのキャリアを棚卸し

―9年間の専業主婦を経ての社会復帰は大変だったかと思います

先ほども申し上げたように、自分も含め主婦は自己評価が低いという事実があります。私も社会復帰にあたり9年も主婦をしていた自分に何ができるのだろうという不安はありました。そこで、キャリアコンサルタントをしている師匠ともいうべき大先輩の方に自分自身がキャリアカウンセリングをしてもらいました。2時間ほどのカウンセリングでしたが、この時「迷いや不安はなくなった」という大きな体験ができました。その方は私の今までのキャリアをひとつひとつ棚卸しして親身になって私の強みを考えてくれました。そして今後の身の振り方をアドバイスしてくれました。自分を知ることで自信を取り戻し、社会復帰へのイメージが湧いたのです。本当にガラッと世界の見え方や景色が変わりました。この経験は自分が今までやってきた仕事がいかに必要かということを再認識することにもなりました。誰かからキャリアの相談を受けるということは、ある意味その方の人生の分岐点に立ち会っていることにもなる。そこに寄り添いアドバイスもできるというのは素晴らしいことなんだな、と。伴う責任ややりがいを実感したのでカウンセリングのスキルや背景となる理論を学ぶべく国家資格「キャリアコンサルタント」の資格を取得し、貢献できる領域を広げて再び社会へ出ていきました。

再び社会へ。キャリアに悩むすべての人に向けた「キャリアカフェ」を立ち上げる

―キャリアコンサルタントとして、今どのような活動をされていますか?

資格取得後に本格的に社会復帰をしたのですが、フリーで活動をしていると横のつながりも縦のつながりも大切になってくるので「キャリコンサロン」というコミュニティに参加しています。このコミュニティはキャリアコンサルタント同士が交流し、+αの技量を高め合うもので、全国にいる同じ志を持った仲間とともに活動の幅を広げております。キャリアコンサルタントの世界では珍しい画期的なコミュニティで、学ぶことや刺激もとても多く、何より様々なチャレンジができると思いました。私はここで「キャリアカフェ」というイベントを立ち上げ、活動を展開しています。「キャリアカフェ」はキャリアに悩むすべての方が対象で、その悩みが漠然としている方も具体的な方も参加できるオープンな集まりです。それこそ主婦の方から企業の管理職の方まで幅広く参加していて、お茶とスイーツをいただきながらリラックスした雰囲気の中でそれぞれが自分のキャリアを考えるイベントになっています。企業に属している方などは自分の会社にもキャリアコンサルタントがいる場合もありますが、なかなか社内だと相談しづらいこともあるのかもしれませんね。そのような意味でも私のようなフリーのキャリアコンサルタントや「キャリアカフェ」のような場は需要があるのではないかと思っております。

キャリアコンサルタントコミュニティ「キャリコンサロン」はこちら

自分の活動に子供を巻き込む。スピーチのダメ出しを担当

―お仕事をするママになって、お子様との関わりは変わりましたか?

今までも自分の活動に子供を巻き込んでしまうこともあったので、大きな変化はないかもしれません。PTA会長時代は子供を前にしてスピーチなどの予行演習をしていました。私、緊張しやすいので。(笑)声の大きさや長さなど、毎回ダメ出しをもらっています。今の仕事でもセミナーや講演などでしゃべる際には練習に付き合ってもらうことがありますね。私がキッチンでむにゃむにゃ喋り出すと、気付いたら並んで聴いてくれていたり。本当にありがたい限りです。また、今はフリーで活動しているので子供との時間も何とか取れます。子供の帰宅後は自宅でのデスクワークにあてたり、上の子が帰宅するまでの1時間は下の子に頑張って留守番してもらったりしているので、悩んだのですが学童は退所することにしました。時に失敗したり、時に喜んだり、悩みながら仕事をしている背中を見せられていることは、悪いことではないかなと思うようにしています。

伝えたいのは「人生はこんなにも楽しい!」ということ

―中川さんが一貫して伝えていきたいことは何ですか?

仕事をしていても子育てをしていても、一貫して伝えたいのは「人生は楽しい」ということです。私自身今までいろいろな経験をさせていただきましたが、やってみたら楽しかったと思えることが多かったです。専業主婦時代のPTA活動やママ友付き合いも、当事者になって関わるとイメージとは違って楽しいことや学ぶことは多くありました。仕事では私がいろいろな方の話を聞いてキャリアカウンセリングをするという立場ですが、逆に自分も気付かされたり学んだりすることがとても多く、どのような形であっても人との関わりは本当に楽しく豊かな経験だと実感しています。これからもキャリアコンサルタントとして、仕事だけではなく、人生そのものの楽しさ、豊かさを伝えていければ、こんなに嬉しいことはありません。

―今までの活動がすべて繋がり、今になっているのですね。自分自身の経験に基づいたお話は説得力がありますね。今日はありがとうございました。

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